楽器屋でYamaha のアコギLS16 AREを弾いたのですが、あまりにもよかったのでメモとして書いておきます。
日々自宅でGibson、Martin、Taylorを弾いてるからこそ、楽器屋でも特徴を感じることが出来ました。
驚いた
所有しているTaylor 214自宅で弾いた後、価格が半分くらいのヤマハLS16を弾いて驚きました。やはりヤマハは日本の誇りかもしれません。自宅にあるGibson J-45やD-28と比較してレビューします。
Yamaha LS16 ARE
Yamaha LS16 AREは楽器店で約10万円のアコースティックギターです。
しかし、これは一生ものの音がすると感じました。今の、円安の状況を考えると、日本製の楽器は比較的安価だからかもしれません。価格が2倍程度のTaylorと比較しても劣らない印象を受けました。
むしろ、キラキラ感だけで言えば、ヤマハの方が良い音がします。音の総合評価ではYAMAHAの方が上かも。じゅわ〜んと豪華な音色がしました。
Yamaha LS16 ARE 細かなレビュー
見た目
見た目なんですよね…エレキもアコギもずっと見た目が変わっていない印象です。(そういう意味ではGibsonとかもそうだけど)
見た目が変わっていないのが問題じゃないとしたら、シンプルに見た目があんまり好みではないというのが僕の意見です。ゴールドのペグとかいまひとつと感じます。
ここ10年以内に発売した、ビジュアルで推してるアコースティックギター・ストーリアはかっこいいなと思います。
Yamaha LS16 AREの音
驚きました。じゅわーんとする音やボリューム感は、僕の持っているGibson J-45 LEGEND(今なら約80万円くらいする)よりも良いかもしれません。きらびやかで心地よい音がします。
LS16は小ぶりなモデルなのもあるけど、高音が気持ちよい音です。
音は細やかで個性があまりなく優等生。良い意味でも悪い意味でもです。通常キラキラと形容されることが多いですが確かにGibson、MartinやTaylorと比べると明らかにキラキラですよね。
ちなみにGibson、MartinやTaylorならTaylorが一番ヤマハっぽく感じる気がするけど、Taylorの方が力強く芯のある音という印象です。
アルペジオが心地よいと言われがちですが、ストロークもよかったです。弦高がやや高めだったため、その影響もあるかもしれません。
このような品質のものが新品で10万円以下であることは信じられません。完全に一生もののギターと言い切りたい。それにヤマハの品質は安定してるらしいのもポイントが高いですよね。日本の気候にも長持ちしそうなのもポイントが高いです。
ちなみに楽器屋でTaylor 214のバックがマホガニーモデルとバック材コアモデルの2種類を弾きました。でも、明らかにそれよりもヤマハの方がよかったです。音も大きく、弾いていてとても心地よかったです。最近は小ぶりなギターの音色が好みだから、そう感じさせたかもしれないけどね(我が家には大きなアコースティックギターが多いのですが)
他のヤマハとの比較
僕は過去にヤマハのギターを持っていました。過去にはFGシリーズの60年代のモデルをメインで使用し、5本以上所有していました。今でもFG 180のブラックラベルは実家にあると思います。また、友人のFSシリーズの入門モデルを何度も弾いたことがあるので、今でも覚えています。
その経験を踏まえて比較していくと…
過去のFGシリーズと比較すると、LS-16は全く異なるものです。60年代のFGシリーズは現在でも高く評価されていて、深く大きな音で響きますが、ややロックな派手な音がします。深い鳴りだけど、きれいに響く音ではないという印象でしょうか。それが良い意味でも悪い意味でも60年代のFGの特徴と言えます。確かに今のモデルにはない魅力があるかもしれない。
今のヤマハのギターや、今回試奏したLS 16は、その正反対の特徴を持っています。音はまとまりがあり、細やかでキラキラしており、低音は控えめです。
LS-16は、過去20年間のヤマハの入門モデルが良い方向に進化した結果のような音がします。入門モデルのFS 830の音が良くなったバージョンという感じです。繊細でキラキラしていて、より美しい音色を持つギターです。
弾きやすさ
Taylorのギターと比較すると、ヤマハはやや弾きにくい印象を受けました。弦高もそうですが、ヤマハ独特の固い感じがあります。それでも、LS 16はその品質と価格で非常に魅力的な選択肢であることは間違いありません。
最後に金額
海外のサイトで見てみたら 1,334.40ドルが今なら668.99ドルと書いていた。668ドルは99,990円です。(2023-11-25時点)最近Amazonだと8万円台で売っていますね。
追記
あれから1年近く経って、うちにあるのはTaylorの214だ。あれれ…。
YAMAHAはいいんだけどテンションが上がらなくて、同じくらいの音の良さだと思っているTaylorを買いました。Taylorのほうがもうちょっと芯のある音がするイメージです。
ちなみにTaylorの214って中古だと11万円くらいで買えるので、YAMAHAとちょうど迷うくらいの金額ですね。
追記2
定期的にLS16ARE のことが気になってネットで調べる。
ネットで写真を見る度に思うのが、ヤマハはこのデザインを本当にいいと思っているのか…ということ。
デザインがなあ…
こんな最高のギターなのに、ペグの色選定からボディの塗装の感じまで、3万円のギターのようだと思ってします。写真だと特にね。
そういうのと差別化するためにかっこいいYAMAHAのアコギSTORIAなどがあるのはわかるけど、定番のLSシリーズやLLシリーズ自体のデザインがもう少し洗練されるといいのでは…と思います。
僕がギターをやってるここ数十年ずっとデザインを外している気がします。ああ、そう思ったYAMAHAの人がCOMPASS(当時はかっこよかった)やSTORIAを作ったのか…(繰り返してしまう)
音について
YouTubeでいくつか見てみるとLS16AREの音が非常に普通に感じてしまう。
実際に弾くと驚くほどすばらしい音がなるのだけど、録音になって出てくる音では普通なのかもしれない。ちょっとした個性がないと録音には出づらいからこそ、GibsonやMartinが未だに人気なのかもね、あいつら個性あるからね。
とは、言ってもコスパ最強で最高のギターLS16ARE。デザインが悪いと言っても悪くはない、普通だ。ただ音のクオリティがこれだけ高いのだからもっと長い期間愛される時代に左右されないシンプルなデザインにしてみては…と切に思うのです。